宗教法人を禅譲する

宗教法人が売却により「後継者問題」を解決した事例

宗教法人が後継者問題を解決した事例として、とある地方の単立法人の事例を見てみましょう。お寺の規模としては小中規模であり、土地は250坪程度、建物は77坪程度でした。

 

この宗教法人の代表者には、後継の候補として長男がいたのですが、後継者問題を考えるタイミングで長男はすでに東京で仕事についている状態。

本人の意向やお寺の未来を考えると無理やり継がせるという判断はできない、しかし固定の参拝者もおり廃寺にしたくはない、ということで外部継承を検討することになりました。

 

売却金額の希望は7,000万円程度であり、この金額をベースにいくつかの買い手候補と交渉をしますが、交渉は難航。

建物が老朽化していること、土地自体の価値が想定よりも低いことなどが理由で、1年以上売り先を探しましたが可能性が見えなかったため、4,000万円へと売値を下げました。

(この急な決断には、早く事業承継の問題を解決したいという代表役員の状況も関係していたようです。)

 

結局、この金額をベースにさらに半年ほど数人の買い手と交渉を進め、最終的に4,000万円を少しだけ下回る価格で合意に至っています。現在も、寺院は問題なく運営されているようです。

 

売主の希望通りの金額ですぐに売却できる、ということは稀ですが、このように時間をかけて交渉を進めることでしっかりとした買い手が見つかり、無事に寺院が承継されていきます。

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